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相続税がかからないケースとは?具体的な例と判断のポイントを解説

不動産 相続

樋浦  竜介

筆者 樋浦  竜介

不動産キャリア15年

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不動産に関することなら、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。

親や配偶者の財産を引き継ぐとき、自分の場合は相続税がかからないケースなのか、どの例に当てはまるのかが気になっている方は多いのではないでしょうか。
相続税は、一定額までは税金がかからない仕組みになっており、そのラインを超えるかどうかで結果が大きく変わります。
また、遺産の総額だけでなく、相続人の人数や配偶者の有無、生命保険金などの非課税枠の使い方によっても、負担の有無は大きく変わります。
この記事では、相続税がかからない主なケースや具体例を整理しながら、自分の場合に当てはまるかを確認する考え方をわかりやすく解説します。
まずは全体像を押さえたうえで、基礎控除や非課税枠、税額軽減のポイントを一緒に見ていきましょう。

相続税がかからないケースの全体像

相続税がかからないケースを理解するためには、まず相続税の基本的な仕組みを押さえておくことが大切です。
相続税は、亡くなった方から引き継いだ財産の合計額から、基礎控除額などを差し引いた残りに対して課税されます。
そのため、財産の合計額が一定の金額以下であれば、相続税はかかりません。
どこまでが課税対象となる財産か、どの控除が適用できるかを整理することで、自分に当てはまる「相続税がかからないケース」を判断しやすくなります。

相続税がかかるかどうかは、単に「財産が多いか少ないか」だけで決まるものではありません。
相続税では、現金や預貯金だけでなく、不動産、有価証券、借金や葬式費用なども含めて「遺産総額」を計算します。
そして、その遺産総額から基礎控除額などを差し引いた結果が、0円以下であれば相続税は発生しません。
このように、課税の対象となる金額を正しく把握することが、相続税がかからないケースを見極めるうえでの第一歩です。

さらに、相続税は「誰が何人相続人になるか」という相続人の構成によっても、かかるかどうかが変わります。
法定相続人の人数に応じて、基礎控除額が増える仕組みになっているためです。
また、配偶者に対する税額軽減や、生命保険金・死亡退職金の非課税枠など、特定の相続人に有利に働く制度もあります。
こうした制度を踏まえて遺産総額と相続人構成を確認することで、相続税がかからない主なパターンを整理しやすくなります。

確認ポイント 内容の概要 相続税がかからない目安
遺産総額 不動産や預貯金などを合計 基礎控除額以下の遺産総額
相続人の人数 法定相続人の確定 人数が多いほど控除額増加
各種非課税・特例 生命保険金や配偶者軽減など 適用で課税価格が0円以下

相続税がかからない基礎控除ラインを確認

相続税がかかるかどうかを判断する最初の基準が「基礎控除額」です。
基礎控除額とは、相続財産の合計額がこの金額以下であれば相続税がかからないという目安となる金額のことです。
現在の相続税法では、基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」という計算式で定められています。
この算式を自分の状況に当てはめて確認することで、相続税がかからないケースかどうかを大まかに把握できます。

「3,000万円+600万円×法定相続人」という基礎控除の計算式は、法定相続人の人数が増えるほど控除額が大きくなる仕組みです。
例えば、法定相続人が1人なら基礎控除額は3,600万円、2人なら4,200万円、3人なら4,800万円というように増えていきます。
この基礎控除額と、預貯金や不動産、有価証券などの相続財産の合計額を比較し、財産の方が少なければ相続税はかかりません。
まずは、自分の家庭に当てはまる法定相続人の人数と基礎控除額の関係を正しく理解することが重要です。

実際に自分の場合を簡単に確認する手順としては、次の流れで考えると分かりやすくなります。
最初に、法定相続人になり得る人が何人いるかを整理し、その人数を基に基礎控除額を計算します。
次に、相続の対象となる主な財産の時価をおおまかに洗い出し、合計額を算出します。
最後に、その合計額が基礎控除額を超えているかどうかを比べ、超えていなければ相続税がかからない可能性が高いと判断できます。

基礎控除額を超えそうな場合と、余裕をもって下回りそうな場合では、その後に取るべき対応が大きく異なります。
超えそうな場合には、正確な財産評価を行い、相続税の申告が必要かどうかを早めに検討することが大切です。
一方で、明らかに基礎控除額を下回ると見込まれる場合でも、遺産分割や名義変更などの手続きは必要になります。
自分がどちらの状況に近いかを基礎控除ラインで把握し、必要に応じて専門家への相談も視野に入れておくと安心です。

法定相続人の数 基礎控除額の目安 対応の考え方
1人 3,600万円まで非課税目安 財産が少なめなら申告不要の可能性
2人 4,200万円まで非課税目安 自宅と預貯金の合計を丁寧に確認
3人 4,800万円まで非課税目安 基礎控除超過なら早期に専門相談

相続税がかからない財産・非課税枠のポイント

相続税には、そもそも課税対象とならない財産と、一定額まで相続税がかからない非課税枠があります。
まずは、どのような財産が非課税の対象となるのかを知ることで、相続税がかからないケースをより正確に把握しやすくなります。
国税庁の公表している相続税の非課税財産の考え方を踏まえつつ、代表的な財産や非課税枠の仕組みを整理して確認していきます。
そのうえで、誤解が生じやすい点にも触れながら、相続税がかからないケースを見落とさないことが大切です。

相続税がかからない財産として代表的なものに、墓地や墓石、仏壇、位はい、仏具など日常礼拝の用に供されるものがあります。
これらは、相続税法で定める非課税財産として、相続税の課税価格に算入しない取扱いとされています。
ただし、骨とう品として高い価値を有するものや、投資目的・商品として所有している場合には、非課税財産には含まれません。
このように、外見が同じようでも、日常礼拝に用いているかどうかや保有目的によって、相続税がかからない財産に該当するかが変わる点に注意が必要です。

生命保険金や死亡退職金については、相続税の対象となる「みなし相続財産」ですが、一定額までは非課税とされる枠があります。
具体的には、被相続人の死亡により受け取る死亡保険金について、「500万円×法定相続人の数」を限度として相続税がかからない非課税限度額が設けられています。
また、死亡退職金についても同様に、「500万円×法定相続人の数」の範囲内の金額は、相続税の課税価格に算入しない取扱いとなっています。
この非課税枠は、法定相続人の人数に応じて増減するため、まずは自分のケースにおける法定相続人の数を把握しておくことが重要です。

相続税がかからない財産や非課税枠については、誤解しやすい点も少なくありません。
例えば、投資目的で所有している骨とう価値の高い仏像や、美術品として保有している仏壇などは、日常礼拝の用に供していないため非課税財産には当たらない可能性があります。
また、生命保険金や死亡退職金の全額が非課税になるわけではなく、「500万円×法定相続人の数」を超える部分は相続税の課税対象となります。
このように、「宗教用のものだから全部非課税」「保険金だから全部相続税がかからない」といった思い込みを避け、非課税となる要件や限度額を一つずつ確認することが大切です。

区分 主な内容 相続税上の取扱い
墓地・仏壇等 日常礼拝用の墓地や仏壇 非課税財産として不算入
生命保険金 死亡保険金の受取金 「500万円×法定相続人」まで非課税
死亡退職金 死亡に伴う退職手当金等 「500万円×法定相続人」まで非課税

配偶者の税額軽減などで相続税がゼロになることも

配偶者が相続人に含まれる場合は、配偶者の税額軽減により相続税がかからないケースが少なくありません。
この制度では、法定相続分相当額か、1億6,000万円のいずれか多い金額までの取得について相続税がかからないとされています。
そのため、遺産総額が基礎控除を超えていても、配偶者が取得する財産の範囲や割合によっては相続税がゼロになることがあります。
もっとも、税額がゼロになる可能性があるからこそ、遺産の分け方や申告の要否を慎重に確認することが大切です。

相続税の負担を軽くする制度は、配偶者の税額軽減だけではありません。
被相続人の自宅や事業用の土地などについては、小規模宅地等の特例が認められており、一定面積まで評価額を大幅に減額できる仕組みになっています。
この特例を適用できれば、土地の評価額が引き下げられ、結果として相続税がかからない、または大きく少なくなる場合があります。
ただし、居住していることや事業継続など、用途や引き継ぎ方に関する条件が細かく定められているため、事前に制度の概要を理解しておくことが重要です。

相続税が結果としてかからない場合であっても、申告や各種の手続きが必要となることがあります。
配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を利用する際には、原則として相続税の申告書を提出しなければなりません。
また、申告期限は被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から起算して10か月以内とされており、この期間を過ぎると特例が適用できないおそれがあります。
そのため、相続税がかからないと見込まれるケースであっても、早めに必要書類の収集や遺産内容の確認を進めることが大切です。

制度名 相続税がかからない主な条件 注意すべき手続き
配偶者の税額軽減 法定相続分等の範囲内取得 相続税申告書の提出要
小規模宅地等の特例 居住継続や事業継続等 面積要件と証明資料
基礎控除適用 遺産総額が基礎控除以内 他の特例適用有無の確認

まとめ

相続税がかからないケースかどうかは、遺産総額と相続人の人数をもとに、基礎控除や各種特例を正しく使えるかどうかで大きく変わります。
墓地などの非課税財産や、生命保険金・死亡退職金の非課税枠、配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例などを組み合わせることで、相続税がゼロになることも少なくありません。
一方で、相続税がかからないと思い込んで申告や名義変更を怠ると、後からペナルティになるおそれもあります。
「自分の場合は相続税がかからないケースに当てはまるのか知りたい」「不動産を含めて将来の相続が不安」という方は、当社まで一度ご相談ください。
状況を丁寧にお伺いし、必要な手続きや注意点をわかりやすくご説明いたします。

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